2016.05.13 |
XQDカードの魅力に迫る
皆さん、ソニーのメモリーカード「XQD」ってご存じですか?
2010年11月に発表され、最終的な仕様は2011年12月7日に公表され製品化されているのに、あまり世の中に浸透しておりません!
なぜならばXQDメモリーカードに対応する機種が非常に少ないからです。
2016年4月現在、デジタル一眼レフカメラは、Nikon製のD4・D4S・D5、業務用カムコーダーは、ソニー製のPXW-FS7・PXW-Z100、家庭用ビデオカメラはFDR-AX1が主だった対応機種となります。非常に少ないですね。
だがしかし、XQDメモリーカードに秘めたるポテンシャルは素晴らしいのです。今回はその魅力を紹介したいと思います。
デジタル一眼レフの場合
高画質な撮影、特に連写を行う際は、メモリーカードの書き込み速度がとても重要です。
書き込み速度が遅いと高速連写が行えず、すぐ低速になってしまいます。ですがXQDカードなら連写速度を維持することが可能で、例えばRAWサイズの連写時も200枚もの枚数を撮影できます※。
そして更に読み出しも高速になり、CFカード(コンパクトフラッシュ)に比べると、実に約半分の時間で転送可能です。
ビデオカメラの場合
4K画質を記録するには、例えばFDR-AX1の場合、書き込み速度が150MB/s以上の高速転送が必要です。
XQDカードは書き込み速度が350MB/sありますので、通常の撮影ではまず問題なく、安定した撮影を行うことができます。
レンタルでは64GBのXQDカードが付属するので、約50分の撮影が可能です。
転送速度
読み出し | 書き込み | |
---|---|---|
XQDメモリーカード | 400MB/s | 350MB/s |
SDカード | 95MB/s | 90MB/s |
CFカード | 160MB/s | 160MB/s |
CFastカード | 600MB/s | 600MB/s |
SDカード・CFカードと比べると圧倒的な速さなのがわかりますね。
ちなみに、CFastカードという新しい規格のカードが600MB/sとXQDメモリーカードより高速ですが、XQDメモリーカードには明確な先があります。
2016年5月現在、XQDメモリーカードはPCI Express Gen2(5Gbps)ですが、もうすでにPCI Express Gen3(8Gbps)の開発が始まっております。さらに、PCI Express Gen4(8Gbps以上)の開発も決定済みです。
早い段階で将来を見据えた規格を策定されているのがよく分かります。
まとめ
今のところ、残念ながらあまり普及しているとは言えないXQDメモリーカードですが、4K・8Kといった高画質・高ビットレートな規格が一般的になった時、CFastカードや現在主流と言えるSDカードを淘汰する存在になるかもしれません。
XQDカード対応機種のレンタルはこちらから
SONY デジタル4Kビデオカメラレコーダー FDR-AX1
XQDカードリーダーもございます。
※追記※
Nikonのデジタル一眼レフカメラD5とD500のXQDカードの採用に合わせて、2016年3月にレキサーのXQDカードが大幅値下げされました。
XQD(2933倍速)の価格が2万5千円前後、CF(1066倍速)カードは2万8千円前後となり、XQDカードの方が安くて速いという状況になっています。